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2011年2月13日 江戸川散歩 〜絵手紙つきで   九郎さん
私は兼松(当時兼松江商)入社時、東京の繊維機械の輸入国内販売担当者を拝命しましたので、繊維の中心地である大坂や福井へ月の内半分出張する生活で、これらの地区の諸先輩に大変お世話になりました。 当時は東海道新幹線が開業したばかりで、数え切れない回数これを利用して出張したものです。
出張の行き帰りの長い時間を過ごすため、毎月「オール読み物」を買い往復の新幹線の車中で、隅から隅まで読んだ結果時代小説のファンになり、特に池波正太郎のファンで「鬼平犯科帳」マニアとなってしまいました。テレビの「鬼平犯科帳」は全シリーズを録画して所持している程です。
同時に江戸時代の東京に興味を持ち、江戸-東京重ね地図を買い込みリタイヤしたら、これを参考に方々散歩したいと考えておりました。
幸い(?)昨年6月に目出度くリタイヤしたものですから、この散歩を実現すべく考えておりましたところ、12月に高校、大学の同級生の忘年会を行うことになり、その折幹事が錦糸町に輸入商としてオフィスを構えていることから、会場が錦糸町界隈に設定されましたので、この機会にと予ねての計画を実現すべく、錦糸町に隣接する亀戸を中心に歴史散歩を試みました。
池波正太郎といえば「グルメ」もその作品の大きな魅力となっています。 私もグルメには目がありませんので、先ずJR亀戸駅から北に10分程行った所にある、日本料理の「升本」に向かいました。 
(亀戸升本 http://masumoto.co.jp/ )
江戸時代はこの当たりは亀戸村で、当時「亀戸大根」が名産であったそうですが、現在では殆ど作られておらず、僅かに「升本」がこれを使った大根あさり鍋を供しています。 亀戸大根は現在の青首大根に比べると、相当に小ぶりでこのためコストパフォーマンスが悪く廃れたものと思われますが、その分味があり升本でも生でも供しています。 
大根とアサリの鍋は池波正太郎の小説「藤枝場梅安」に出てきますし、「升本」ではこれをご飯にかけて食べることを推奨しており、これは池波正太郎が有名にした深川飯を彷彿させます。 この鍋を肴に一杯はなかなかに情緒がありした。
江戸には各所に七福神めぐりの場所があり、亀戸にもこれがあります。
(亀戸七福神 http://www.city.koto.lg.jp/profile/kanko/5453/119.html )
 これらも回ってみましたが、京都と違い寺社自体が立て替えられて情緒が無く、七福神のお堂も閉じられたままのものもあり、あまりお勧めできません。
最後に有名な亀戸天満宮(亀戸天神 http://www.kameidotenjin.or.jp/access/ )をお参りし締めくくりましたが、この近くに江戸のグルメ本にも、美味と紹介されているくず餅の「船橋屋」があります。
(船橋屋 http://www.funabashiya.co.jp/ ) 喫茶コーナーで試してみましたが結構な味でした。)
残念ながら(?)本年1月からまた勤めに出てしまいましたので、今後も頻繁に歴史散歩は出来るか分かりませんが、また何か目ぼしいものがありましたらご報告します。  以上 松木九郎